近年の日本では「リハビリ難民」が増加傾向にあり、患者様の家族がとても困っています。
リハビリ難民とは、病院で受けられるリハビリ期間が終了し、半強制的に退院、そして在宅でも介護保険を利用したリハビリを受けることができない患者様のことを言います。
該当する疾患は脳に損傷が起きるものが多く、次のことが挙げられます。
- ・脳炎
・脳外傷
・脳梗塞
・脳出血
・低酸素血症
脳は損傷を受けると、片麻痺や言語障害などの何かしらの障害が残ります。障害の部位に対し、リハビリなどを行わずに過ごすと、拘縮や床づれなどの二次障害が起こるリスクも高くなります。
リハビリ難民が発生する社会的背景について
なぜ病院は、リハビリが必要な患者様を半強制的に退院へと導くのでしょうか?
2006年の診療報酬の改定により、健康保険適応の入院期間が変わったためです。
・麻痺を中心とした後遺症:入院期間150日まで
・高次機能障害がある場合:入院期間180日まで
※高次機能障害とは、脳の損傷によって起きる、記憶障害や感情障害、注意障害などを言います。
※この期間を過ぎると、リハビリの状態に関わらず退院となるケースが多いです。
2019年4月1日からは、要介護認定者は外来でのリハビリが利用できなくなりました。
そのため、下記のような事項が起きます。
・通所リハビリに通うも集団でのリハビリとなり、個別のリハビリ対応が難しい
・訪問リハビリを対応している理学療法士の絶対数が少ない
・介護保険の範囲内でのリハビリ利用をしたくても、上限額を超えてしまう
リハビリ環境が悪化している要因には、日本の超高齢社会化による財源不足が挙げられます。労働世代が減少しているので財源確保も困難であり、今後も医療報酬や介護報酬も削減されると考えられます。
リハビリ難民を防止するためには?
身体の機能の悪化を防止するために、訪問マッサージはいかがでしょうか?
前述したように、障害が起きた部位に何もせずに過ごすと、二次障害が起きます。マッサージを行うことでも、症状などを和らぐことが可能となります。
国家資格保有のマッサージ師が実施する訪問マッサージは、健康保険が適応となります。
- ・針灸治療
・機能回復訓練
・医療マッサージ
これらは、医療保険が利用できる訪問マッサージのサービスです。
介護保険の上限額を超えてしまった場合は、医療保険から訪問マッサージを受けることができます。
自宅でのリハビリに悩んでいる場合は、訪問マッサージのご利用も考慮くださいませ。